白髭神社

2017/08/15

銀座通りから少し入った、静かな街並みに溶け込むように白髭神社があります。

白髭神社がある上野東日南町は、慶安年間(1648~1651年)の絵地図に「東袋町(街路が袋小路になっていたことが町名の由来)」と記載されており、その頃にはすでに今の町筋が整っていました。その後、町名が元禄年間(1688~1704年)に東袋町から東日南町に改名されました。                                             また、戦前には傘屋さんやその職人が多く住み、番傘を干す風景が見られました。当時、風が吹くと干してあった番傘が上野桑町あたりまで飛んで行った事があったと町の方が懐かしんでいました。
その傘屋さん達が商売繁盛を願って、京都の伏見稲荷大社のお山にある「白髭大明神」を分祀してお祀りしたのが神社の起源となりました。
神社には、大正15年8月建立の石碑があることから、今の社殿はその時のものと思われます。
朱色の鳥居は、以前の鳥居が老朽化したため平成21年11月に上野茅町の故・大塚氏にお願いして建て替えられたものです。
毎年、3月15日と12月15日に大祭が執り行われ、12月は「どんど」をして厄払いをし、3月の大祭の際には菅原神社(上野天神宮)より宮司に来てもらって町内の厄年の人や喜寿、米寿の方のお祓いをしてもらっています。

大祭には、海の物・山の物・お酒が供えられ盛大に行われます。
また、大祭の日には町内に幟(のぼり)が2本立てられます(戦前には高さ10mの幟が4本立てられていました)。


≪ 取材協力:服部多永さん・今中敬一さん≫

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